うさぎの保険|楽しくうさぎと暮らすためのお役立ちガイド


『楽しくうさぎと暮らすためのガイド』
2013年刊
誠文堂新光社
(SEIBUNDO Mook) ムック
2013~2014年版
2013/2/25 うさぎのお役立ち編集部 (編集)

“愛犬の友”や”うさぎの時間”で
おなじみの出版社さんです。
うさぎに飼い方についての記事の
一部ですが掲載させていただいております。
参考にして下さい
おすすめのうさぎ保険のページで
ペットライフジャパンの
うさぎの保険が紹介されています。
詳しくは公式サイト 下記をクリック!。



\\ 下記の記事に掲載されています↓ //

うさぎの保険について

3社比較


保険会社 ペットライフジャパン 日本アニマル倶楽部 アニコム損保「どうぶつ健保はっぴぃ」
加入可能年齢 生後4ヶ月~4歳11ヶ月(家庭用のペットで健康であること) 満11歳未満 0歳~1歳11ヶ月まで※原則、ご継続は終身可能
プラン名 サポート55 プリズムコール・オレンジプランII/うさぎ等小動物 はっぴぃ70%プラン/はっぴぃ50%プラン
月払い保険料 0歳:1400円、1歳:1500円 3670円 2600円(うさぎ0歳-50%プラン-ペット賠償責任特約ありの場合)
保障・補償割合 55% 100%(保障の限度額まで治療費の実費をお支払いします) 70%/50%
対応病院 全国の動物病院 全国の動物病院 アニコム損保HP「動物病院検索サイト」にて
通院保障・補償 最高20万円/日額10000円まで年間20日まで 日額4000円まで年間30日まで 1日あたり最高10000円まで年間20日まで(50%プランの場合)
入院保障・補償 最高20万円/日額10000円まで年間20日まで 日額8000円まで年間30日まで 1日あたり最高10000円まで年間20日まで(50%プランの場合)
手術保障・補償 最高20万円/1回あたり100000円まで通算2回まで 1回60000円まで年2回 1回あたり最高100000円まで年間2回まで(50%プランの場合)
診断書費用保険金 年間10000円まで
年間最大保障・ 60万円 49万円
割引制度 なし 福祉割引5%
備考 入会金1000円 年齢による保険料の変動なし うさぎのお迎え時のみお申し込み可能
診察料参考
健康診断料 約1~3万円
去勢手術料 約2~3万円
避妊手術料 約3~6万円

うさぎの品種・カラーいろいろ

ホーランドロップ(チョコレートオター) 体重:1.8kgくらいまで
ネザーランドドワーフ(ルビーアイドホワイト) 体重:0.9kg~1.1kgくらいまで
ネザーランドドワーフ(オレンジ)  体重:0.9kg~1.1kgくらいまで
ネザーランドドワーフ(ブラックシルバーマーチン) 体重:0.9kg~1.1kgくらいまで
ホーランドロップ(ブロークンブラックオター) 体重:1.8kgくらいまで
ミニレッキス(レッド) 体重:1.9kgくらいまで
ホーランドロップ(ブロークンオレンジ) 体重:1.8kgくらいまで
ジャージーウーリー(オレンジ) 体重:1.3kg~1.6kgくらいまで
ヒマラヤン(ブラック) 体重:1.13kg~2.0kgくらいまで
ネザーランドドワーフ(ブルーオター) 体重:0.9kg~1.1kgくらいまで
ダッチ(ブラック) 体重:1.6kg~2.5kgくらいまで
ドワーフホト 体重:1.4kgくらいまで
ライオンヘッド 体重:1.7kgくらいまで
イングリッシュアンゴラ 体重:2.3kg~3.4kgくらいまで
アメリカンファジーロップ 体重:1.8kgくらいまで

アナウサギの生態

アナウサギの歴史

私たちと一緒に暮らすうさぎたちのルーツは、全てイベリア半島のスペイン・ポルトガルに生息していた「ヨーロッパアナウサギ」につながっています。・アナウサギは6世紀頃にヨーロッパの修道院で食用として飼育され始めました。その後、フランスの修道院によって体の大きさなどを人為的に選抜され、品種改良が始まったとされています。
日本ではうさぎを総称して「ラビット(rabbit)」と呼びますが、ラビットはアナウサギのこと。ノウサギは「ヘア(hare)」で、分類が異なります。ノウサギは生まれた時から目が開いていて被毛もあります。巣穴は作らず、安全なところを探して暮らします。一方、アナウサギは生後2週間くらいまで目が開いておらず、毛も生えていません。
群れで暮らし、「ワーレン」と呼ばれる巣穴を作って出産をします。ノウサギより体が小さく、前足が短いのが特徴です。

アナウサギの習性

現在、私たちと一緒に暮らす飼いうさぎたちは、アナウサギの習性を引き継いで生活しています。いくつか代表的な例を知っておく事で、一緒に暮らすにあたって、
習性からくるうさぎの困った行動などの対策ができたり、うさぎの本質や習性を理解することによって、飼育のアイデアを自分なりに広げることができるかもしれません。

飼いうさぎがお家で見せる習性

1 ホリホリする
アナウサギが巣穴を掘る行動です。飼いうさぎも、家の中では布団やタオルをホリホリします。
2 臭い付け
自分の縄張りを主張するために、臭腺のある下あごを草や枝にこすりつけて臭いをつけます。フンやおしっこも自分の縄張りの境界を示すための行為になります。
3 スプレー(おしっこかけ)
求愛行動の一つで、オスがメスに対して行ったり、侵入者や自分の地位を侵すうさぎに対しての行動の一つです。

POINT アナウサギの習性を理解して仲良く暮らそう!

うさぎの一生

うさぎの一年はだいたい人間の10年に値します。
お迎えしたうさぎがかわいい赤ちゃんだったとしても、
あっという間に飼い主さんの年齢を追い越してしまうでしょう。
うさぎの平均寿命は数年前まで5~6年とも、7~8年とも言われていましたが、最近では10歳を
超えるうさぎも少なくありません。世界では最長で18歳0ヶ月まで長生きしたという記録が残されています。
うさぎをお迎えするときは、10歳以上の寿命があることを知っておくこと、
またシニア時期に入る前に、介護が必要となった場合は家族内でどう役割分担をするかなど、話し合っておくことが大切です。
うさぎと人間の年齢対比表を見て、歳を重ねるとうさぎにどういった変化が
起きるのかを知っておくとよいでしょう。

人間とうさぎの年齢対比表
うさぎ 人間
1ヶ月 2歳
2ヶ月 5歳
3ヶ月 7歳
6ヶ月 13歳
1歳 20歳
3歳 34歳
5歳 46歳
6歳 52歳
7歳 58歳
9歳 71歳
11歳 82歳
13歳 91歳
14歳 98歳

POINT うさぎの1歳は人の20歳にあたる

うさぎの成長ステージ

成長期(0~1歳)
体を作る大切な時期で、3ヶ月くらいから心と体が大きく変化するのが特徴です。縄張り意識や巣を守る行動など思春期の行動が出始めます。
維持期(1~5歳)
成長期を過ぎ、最も活動的で肉体的、精神的にも大人になる時期です。個体差がありますが、総じて発情期を除いて安定した生活を送るようになります。
中年期(5~7歳)
行動や精神的にも充実した年齢になりますが、体の代謝も落ち、運動量が減る、食欲が落ちるなど、少しずつ老化のサインが現れてくる時期です。
高齢期(7歳以上)
この時期に入ると運動量がさらに減り、じっとして動かなくなることも多く、体に脂肪がつきやすくなります。筋力が衰え、寝たきりになってしまった場合は、介護が必要になります。
最も知っておくべきポイント
オス・メスの違い

赤ちゃんのうちにお迎えして性別がわからないままだと、うさぎの場合、成うさぎになってからの対策が変わってきます。性別によってどのような違いがあるのか知っておきましょう。

オスの見分け方

幼いうさぎの精巣(睾丸)は確認できないくらい小さいこと、オスもメスも陰部の形が似ているため、性別をはっきり区別しにくくなっています。ただ、生後
3ヶ月頃から睾丸が発達してくるので容易に見分けがつきます。また、雌より肛門と生殖器の間の距離が長いのも特徴です。

オスの特徴

うさぎのオスは、成長するとオシッコをかけるスプレー行動をすることがあります。
オシッコをかける相手は、ケージに近づく飼い主さんだったり知らない人であったりしますが、
部屋の中で走りながらオシッコをまき散らすようにかけたりすることもあります。これらの行動は、
縄張りの主張であったり、自分の優位性(強さ)を主張したりする意味でもあります。
また、特定の飼い主さんにばかりオシッコをかける場合には、発情期の愛情表現として意味もあります。
特に縄張り意識の強いオスうさぎに多く、人や他のうさぎを見ると、お尻を上げながらケージの前を落ち着きなく行ったり来たりしているときには、要注意です。
また発情や優位性を表すために、マウンティングという行動もオスに多く見られます。飼い主さんの足や手にしがみつき交尾のような行動をします。
このときそのままやらせておくと、うさぎの方が飼い主さんより強い立場となり、
このような行動がエスカレートする原因になります。オシッコかけがひどくなったり、攻撃性が出て来たりした時には、去勢手術が必要になることもあります。

メスの見分け方

メスの生殖器は、オスと比べると肛門から性器までの距離が近く、くっついているように見えます。また生殖器の周囲を押し広げて見ると縦にスリット状になっているのが分かります。
オスの場合は、筒状になっているので見分けが付きますが、睾丸が成長していない月齢では雄雌の見分けが難しい事もあります。

メスの特徴

「メスは、オスよりも性成熟が早く小型品種では、4~5ヶ月くらいで出産が出来るようになります。小さな頃は、フレンドリーだったメスも成熟期に達すると、
性格が変わったという事を聞く事があります。大人になったメスうさぎは、子育ての役目を担うために、より縄張りや自分を守る気持ちが強くなります。
例えば、ケージの中は自分の巣と意識して、侵入してくるものに対して威嚇をしたり、攻撃をしたりしてくる事もあります。
大人に成り立ての頃は、精神的にも不安定な時期で、うさざ自身も戸惑っているように思います。
この時期は、飼い主さんも大人になる時期と理解して、あまり無理強いしたりせず見守ってあげる事が大切です。
不安定な時期が過ぎると次第に穏やかになって落ち着いてきて、飼い主さんとも以前より強い結びつきが出来るようになります。
奔放でいつまでも子どものように無邪気に見えるオスと違い、メスはどちらかというと自我があり、気位が高いお姫様のような印象があります。
「うさぎのメスには、偽妊娠といって交尾をしていないのに出産の準備をする様な行動をする時があります。突然牧草や自分の毛を抜いて巣作りを始めたりするので、
飼い主さんはびっくりしてしまいます。この時には、速やかに毛や牧草を取り除いてしまいますが、しばらくはこの行動を続けています。その後、何もなかったように普通の状態に戻ります。

POINT 総じてオスは人懐こい、メスはマイペース共に思春期の対策が必要

避妊・去勢手術

大切なパートナーだから考えよう!避妊・去勢手術
うさぎのメスに子宮系の病気、オスはシニア期になって睾丸にガンの疾患率が高いことから、繁殖を考えない場合、お迎えしてから早めに避妊・去勢をすべきか考えておきましょう。シニア期に入ってからの手術はリスクが増えるので難しくなる場合もあります。避妊手術は、メスの卵巣と子宮を切除する事で、去勢は、オスの翠丸を切除する手術の事を言います。メスは、子宮や卵巣疾患の予防、オスは睾丸の腫瘍や炎症などが身体的原因として手術が行われます。
オス・メスともに、行動的な問題として攻撃性が強い場合や繁殖の防止として手術を行います。特にメスの場合には偽妊娠、オスの場合は、スプレー行動がひどい場合に、去勢によって抑制する事が可能です。
手術後のうさぎには、発情によるマウンティングや攻撃的な問題行動が多くは矯正されたり、性格がおだやかになったりします。
太りやすさは食事で気をつけることで防ぎます。避妊・去勢手術は、必ずしもしなければならない事ではありません。飼い主さんが獣医師に相談し、自身の判断で手術をするかしないかを決めましょう。
手術のメリット・デメリット一覧
メス オス
メリット 病気の予防
子宮…子宮ガン、子宮のう腫、子宮内膜増殖症、子宮捻転
卵巣…卵巣のう腫、卵巣ガン
乳腺…乳腺のう胞、乳ガン
偽妊娠(想像妊娠)
妊娠していないのに乳が出たり、毛をむしり巣作りを行う。
妊娠中毒症
攻撃性の改善
繁殖の防止
病気の予防
精巣(睾丸)・精巣
体…腫瘍、炎症
尿スプレー行為の防止または減少
けんか・攻撃行動の抑制
繁殖の防止
デメリット 全身麻酔の不安
術後のケア
太りやすくなる
手術の費用
全身麻酔の不安
術後のケア
太りやすくなる。
手術の費用

ポイント  若いうちに病気・問題行動の予防として手術を行うべきか検討する

Q&A

Q うさぎは1匹で飼うより仲間がいた方がいいの?

A 1匹だとさみしそうだから2匹目をと
安易に考えるのはちょっと待った!です。うさぎの相性に親子、兄弟と血のつながりは一切関係ありません。
性成熟しているオス・メスを一緒にすればすぐに妊娠しますし、オス同士はなわばり争いでケンカが絶えない、マーキングも増えることがあります。
また、メス同士も必ずしも仲良くなるとは限りません。多頭飼いを考えた場合、ケージを離して置き、へやんぽ時間もケージの前を柵でガードするなどの対策が必要になります。

Q 何歳からオス・メスを離さなくてはならないの?

A 生殖活動ができるようになることを性成熟といいます。うさぎの品種や個体差にもよりますが、オス・メスはともに、生後4~5ヶ月頃には性成熟を迎えます。異性のうさぎがそばにいる場合は性成熟が早まる傾向があるとも言われています。
ちょっと目を離しただけも交尾、妊娠が可能になりますので接触しないよう注意が必要です。

うさぎの繁殖期
  • 性周期:一年中
  • 交尾排卵
  • 妊娠期間:30~32日
  • 離乳:6週齢以降
  • Q 抱っこをすると暴れます。うちのコだけ?

    A 先に述べたようにうさぎは被捕食動物であるため、常に『捕まえられる』恐怖感を持っています。うさぎによっては何歳になっても抱っこは嫌いなコも少なくないのです。
    飼い主さんのことを自分の仲間であり、手はなでてもらうもの、ご飯をもらうもの、という理解をしてもらうために毎日短時間でよいので優しくふれたり、抱っこをしてて慣れてもらうとよいでしょう。

    Q うさぎの体が汚れたら洗ってもいいの?

    A うさぎの体は基本的にシャンプーする必要はないと考えてください。排せつ物などで汚れてしまった場合は、汚れたところをブラッシングしたり、部分的に洗ってあげることがよいかもしれません。
    お湯だけですすぐか、小動物専用のシャンプーをお湯に溶かして泡で優しく汚れた部分を洗ってあげます。充分にすすいだらドライヤーでよく乾かすこと。うさぎの毛は乾きにくいので、生乾きだと体が冷えたり、バイ菌を繁殖させてしまいます。

    Q メスには生理がありますか?

    A メスに生理はありません。肛門からの出血や尿に出血が混じっていたときは、病気のサインの可能性があります。また、食べ物によっておしっこの色が赤っぽく見える時もあります。出血かどうかは、獣医師に診てもらうとよいでしょう。

    Q うさぎの足裏は肉球がなぜないの?

    A 前足、後ろ足の裏には肉球がなく、毛におおわれています。これは、補食動物のように肉球をすべり止めにして音をたてずに獲物に近づく必要がないので肉球がないという説や、土や草の上など平坦なところを走っていたから、などの説があります。

    Q うさぎの睡眠時間はどれくらい?

    A うさぎは薄明薄暮性の動物です。明け方(薄明)と夕方(薄暮)など、昼や夜ではないこれらの時間帯に行動が活発になる生き物です。
    明け方5時頃から起き、6~10時頃までは起きていて10時頃からタ方4時頃まで眠り、人と12時間ほどずれていると言われています。うさぎの体内時計と人のタイムスケジュールが合致するとお互いに楽しく暮らせるかもしれません。

    Q 外でのお散歩は必要?

    A うさぎは人間のようにビタミンDを必要とせずにカルシウムを取り込むことができるので、日光浴は必要ないという意見と、必要だという意見があります。芝生の上を走ったり、新鮮な野草を食べることで、うさぎの元気の源になる場合もあるかもしれません。
    しかし、外へ連れ出すのは体がしっかりした生後6ヶ月を過ぎていること。また、うさぎは体温調節が苦手ですので、真夏や真冬は避けましょう。飼い主さんはハーネス、リードも必要ですからこれらをつける練習も(うさんぽについては28ページでも紹介します)。

    うさぎをお店で探す

    お迎えしやすいお家の条件
  • ★家族の同意
  • ★室内の静かな場所にうさぎのケージを置くスペースがとれるか
  • ★賃貸住宅の場合、ペット可であるか
  • ★エアコンで夏・冬は温度管理ができるか
  • ★一人暮らし、出張が多い方は、うさぎとふれあう時間がとれるか
  • ★先住ペットとの相性は大丈夫か
  • ★うさぎのご飯(牧草・ペレットなど)、うさぎ用品、医療費など、必要な費用に無理がないか
  • ★家族にうさぎの毛、牧草のアレルギーがないか
  • ※心配な方はお迎え前にアレルギー検査をしておきましょう。
  • お迎えにふさわしいうさぎの月齢

    *生後2週間
    *生後2ヶ月

    健康うさぎのいる清潔なショップでお迎えしよう

    お店のここをチェック
  • ★ケージやお店全体が不衛生ではないか
  • ★せまい場所に何匹もいたりしないか
  • ★ケージ越しのうさぎの状態は元気か、やせたりしていないか、ご飯は食べているか、下痢をしていないか
  • (健康なウンチは68ページで紹介します)

    ショップのホームページはうさぎの有無やビジュアルを確認するには便利ですが、うさぎは生き物です。商品のようにお取り寄せはおすすめできません。必ずショップへ足を運び、対面して、そのコの特徴を理解してからお迎えしましょう。

    POINTお迎えは生後2ヶ月以上のうさぎがベスト!

    うさぎ専門店 うさぎのしっぽ の例
  • 1,ショップスタッフに希望のタイプのうさぎについて、品種、毛色、長毛短毛タイプなどの特徴を相談してみましょう。
  • 2,気に入ったうさぎはショップスタッフにお願いすると、座面の低いイスに座り、ひざの上で抱っこをさせてくれます。
  • この時、うさぎについて気になる点をたくさん聞いておくとよいでしょう。

  • 3,衝動買い的なお迎えを避けるため、来店当日の引き取りより、自宅にケージやうさぎ用品をセッティングし、飼い主さんの心構えや準備が十分整ってからのお迎えをおすすめしています。
  • うさぎの健康状態は間近で見せてもらおう

    ←次ページでチェック箇所を紹介

    うさぎのここをチェック!
    ※ショップスタッフを通じて見せてもらうこと
  • ●目のツヤはあるか
  • ●目やにはないか
  • ●毛ヅヤはいいか
  • ●鼻水は出ていないか
  • ●お尻はウンチや下痢で汚れていないか
  • ●歯のかみ合わせは正しいか
  • ●皮膚はフケや炎症がないか
  • ●口の周りに汚れはないか
  • ●足裏にけがや炎症がないか
  • ●耳の中はきれいか
  • うさぎの行動

    足ダン(スタンピング)
    気に入らない時や危険を感じた時に行います。
    喜びジャンプ
    ケージから出てうれしい時、安全に飛べるスペースがあると判断して体をひねってジャンプすることがあります。
    においつけ
    自分のテリトリーを主張して物にあごの臭腺をこすりつけます。オスが行うことが多いです。
    顔を洗う
    ストレス下にあって緊張している時、グルーミングの一環や鼻水が出ていて気にして行う場合もあります。
    あくび
    しばらく休憩していて、動き出したときに体を伸ばしながらすることが多いです。
    ケージをかじる
    ケージから出してほしいとき、お腹が空いている時のアピールです。
    バタンキュー
    リラックスして休憩したいとき、眼いときに突然コトッと倒れこみます。
    スプレー
    においつけ同様に自分のテリトリーを主張して飛びながらおしっこをします。
    グルーミング(毛づくろい)
    自分の毛や仲間の毛をペロペロして整えてくれます。あまり神経質になめているときは毛球症に注意。
    ホリホリ
    メスに見られます。巣穴を掘るアナウサギの行動の一環です。
    クルクルまわる
    楽しい時もあれば、発情などで興奮状態にある場合も。落ち着かせてあげる方法を考えます。
    ツンツン
    飼い主さんに何かを主張したいときや、テリトリーに邪魔なものがある時などに見られます。
    うさぎの換毛期
    うさぎは本来、春と秋、年に2回大きな抜け替わりがあり、その他に2回小さな抜け替わりがあると言われています。
    お家の中で季節を感じずに暮らしているうさぎの場合、飼い主さんがうさぎの毛の抜け代わりがスムーズに行えるよう、ブラッシングをしてそのお手伝いをしてあげましょう。

    季節の変わり目の換毛には、温度変化が関係しています。室内で飼育しているうさぎの場合、温度変化が年間を通じてあまりないので、はっきりとした換毛の時期がなく、だらだらと長い期間抜け替わるなど、環境によって個体差があることがよく見られます。
    また、皮膚炎や真菌(カビ)などの症状がある場合は、部分的な脱毛やフケが見られることがあります。
    まずは換毛が始まったら、ブラッシングの回数を増やして抜け毛を取り除いて、うさぎが自分でグルーミングをして毛を飲み込まないようにしてあげることが必要です(毛球症予防)。
    換毛はうさぎにとってかなりエネルギーを使う時期でもあります。体力が落ちないように気を付けてあげることも大切です。飼育環境、食事内容共に、しっかり見直してあげましょう。

    POINT 春と秋は換毛の季節 こまめなブラッシングで毛球症予防!

    うさぎの毎日のごはん

    生後6ヶ月くらいまで 生後6ヶ月くらい以上
    1番刈りチモシー + アルファルファ牧草
    アルファルファ原料のペレット
    水無制限(共通)
    イネ科の1番刈りチモシー
    チモシー原料のペレット
    水無制限(共通)
    主食
    お迎えしたショップで与えていた、年齢にあったペレット(食べ放題)
    牧草
    チモシー牧草を食べ放題+(プラス) アルファルファ (マメ科)を適量
    主食
    年齢にあったペレッ ト。体重の1.5~ 3%を目安に、2回に分けて与える
    牧草
    チモシー(イネ科)
    牧草を食べ放題
    そのほか

    ・サプリ (さだめられた 分量)
    ・くだもの
    ・ドライフード類
    ・生野菜
    ・おやつ
    そのほか

    ・サプリ (さだめられた 分量)
    ・くだもの
    ・ドライフード類
    ・生野菜
    ・おやつ

    ※サプリ うさぎの体調管理やシニアになった時の 予防を考え、必要であれば与える。 ※そのほかうさぎは喜ぶが、一度味を覚えてしまうと、牧草やペレットよりも要求してくることに なりかねないことに。
    ご褒美などとして少量にし よう。元来アナウサギとして自然界のものを食し ていたことを忘れず、うさぎの健康を思いやった ものを選ぼう。

    POINT 子ども時代、チモシー+アルファルファ。 ~成長し、やがてチモシーへ

    いろんな牧草を食べさせよう!

    オーチャードグラス
    チモシーよりも柔らかく、甘い香りがするので嗜好性がある
    2番刈チモシー
    1番刈を刈り取った後に生育、刈り入れした牧草を2 番刈と呼ぶ。茎が少なく、
    葉の部分が多く柔らかい 牧草になるため嗜好性が増す。1番刈を食べないうさぎに試してみよう
    イタリアン ライグラス ヤング
    穂先が小さいうちに刈り 入れ、すぐに温風乾燥しているため香り高く、茎にほのかに甘味がある(数量限定)
    甘ーいオーツヘイ
    穂が柔らかいうちに刈り取ったえん麦。甘味があ るので嗜好性がある。カ ルシウムがチモシー1番刈りの半分以下。
    牧草の与え方

    牧草入れ、基本的に無制限でOK。ただし牧草を食べすぎてお 腹いっぱいになるよりも、腹八分目くらいにしてもらい、補助食のペレット、副食 (少しの生野菜やドライ野菜) を食べてもらうことで栄養バランスが整います。
    マメ科のアルファルファは体を作る成 長期や妊娠期、病中病後のうさぎには適していますが、イネ科牧草に比べて嗜好性が高く、カロリーが高い。カルシウムが多いため、成うさぎには肥満、尿結石の原因になることも。
    一方イネ科牧草 (チモシー)は繊維質が 多く含まれ、胃腸を活性させ、一番刈りの茎のように硬い部分を歯をすり合わせ食べるため、歯の健康を保ち、健康なうさぎにのぞましいです。

    POINT 牧草は『バラ牧』を試してみよう。ただし牧草だけに偏ることなく、補助食などとのトータルバランスが重要!

    うさぎのケージ&トイレそうじ

    ケージとトイレは毎日そうじをしましょう。うさぎ自体にはほとんど体臭がないため、こまめにそうじをする事で、人間もうさぎも、においによるストレスを感じる事のない生活を送ることができます。

    用意するもの
    給水ボトル トイレ ケージ周り
    ペットボトル用ブラシ
    漂白剤
    サッシブラシスクレーバー付・
    ・・細いすきまも汚れをかき出して、くれるようなブラシを用意
    Caリムーバー(尿石除去剤)
    ぞうきん
    Putdzia
    (プリジア)・快適空間除菌水
    スパチュラ・・・スノコや床網についた頑固なウンチ汚れをかき落とす
    掃除機

    POINT 毎日10分のトイレそうじを、月1回はケージの大そうじをしよう!

    トイレの掃除
  • ①トイレのウンチをチェックしたら、中身は全て捨てる
  • ②トイレ部分と網は毎日水洗いする給水ボトル
  • ③尿石の汚れが目立つ場合はC aリムーバーをかけ、5分ほど置いてからブラシでこすり、よく洗い流す
  • 給水ボトルの掃除
  • ①ボトルは毎日水洗いしていつも新鮮な水を入れる。ペットボトル用ブラシを使ってボトルの中をこすり、キャップの部分もよく洗う
  • ②週に1回は殺菌や水あか対策のために、ボトル部分を漂白剤でつけ置きにして、よくすすいでぬめりを落とす。ノズル部分は金属のため、つけ置きはせずに、歯ブラシなどでよく洗う
  • POINT うさぎはきれい好き。ケージやトイレは常に清潔にする

    POINT 梅雨どきや夏場はいつも以上に清潔に!

    ラビットフードを選ぶ

    ペレットは牧草だけでは補えない栄養を摂取するための「総合栄養食』です。イネ科のチモシーかマメ科のアルファルファなどの牧草を主原料に、タンパク質、脂肪、繊維質、灰分、ビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれています。
    この栄養素を生野菜で摂取しようと思うと非常に多くの量が必要となるため、うさぎには不可欠です。理想の食餌の比率は『牧草6:ベレット3:野菜1』を目指しましょう。

    ●成分表のココを見よう
    ★成分表示の目安
    牧草
    大人うさぎ12~15%
    仔うさぎ16~18%
    妊娠期、授乳期 15~20%
    ★主な原材料
    たんぱく質
    アルファルファミール、チモシー
    ミールとはそれぞれの牧草を粉砕
    し、粉状にしたもの。
    脂肪
    大人うさぎ2~4%
    仔うさぎ(6ヶ月以上)3~6%
    繊維
    大人うさぎ16~22%
    カルシウム
    大人うさぎ0.5%以下
    穀類
    とうもろこし、米、麦など。でんぷ
    ん質を含む他嗜好性があるのでうさぎが食べやすくなる。
    糟糠(あらぬか)類
    ふすま、米ぬかなどがあり、繊維質、
    ビタミン、ミネラル、たんぱく質を含む。
    豆類、
    脱脂大豆、おからなど。主にたんぱく質と脂質を加えている。
    各種ビタミン、ミネラル
    粉末状や液状にした栄養素。
    ★チェックする点

    ●が省略されずに記載されているか
    繊維質の多いもの、粗繊維20%以上、カルシウム分が少ない、たんぱく質や脂肪が適度に入っているか
    ●年齢に応じた栄養素が含まれているか
    ●賞味期限が迫っていないかの添加物(保存料や着色料)が入っていないか
    ●遮光性や密閉性がある包装がなされているか

    ★与える量の目安

    ペレットは与えすぎると肥満や不正咬合など、病気を招くー因となる。基本的にはペレットに表示されている分量を目安として1日、体重の1.5~3%を朝夕2回に分けて与える。牧草
    も一緒に与えること、新鮮な水が飲めるようにしておこう。

    ★噛む感触

    ハードタイプはペレットミルで作られ、材料を微粉末、にしているぺレット。
    ソフトタイプは、微粉末の材「料を圧縮させて、発泡させるように作ります。どちらのタイプもそしゃくによる歯を削る効果
    は、期待しない方がよい。

    POINT ペレットは総合栄養食『牧草6:ペレット3:野菜1』の比率が理想的

    うさぎの体重管理

    ・うさぎの体重が急激に増えたり減ったりすることは、体になにかしらの異常がある可能性があります。可能ならば、毎日同じ時間に体重を計って記録し、体重管理に気をつけましょう。
    ・79ページの「うさちゃんの健康手帳」をコピーして記録しましょう。

    POINT 生後6ヶ月までは必ず毎日体重管理!

    POINT 迎えてから数ヶ月は毎日体重を計りましょう!

    うさぎの健康チェック

    ボディチェック
    耳あかがたまっている・耳をかゆがる・耳の色がピンク色でない
    お腹
    お腹が張っている・糞尿の出が悪い・肥満気味
    目がすんでいない・目が白くにごっている・目やに、涙が多い・目が充血している
    皮膚
    ノミ、ダニが発生している・フケが出ている・毛づやが良くない・脱毛がある
    前足
    鼻水などで濡れている・毛がカピカピしている。
    鼻水、くしゃみがある・鼻から異常な音がする・息が苦しそう
    おしり
    臭腺のあたりが汚れている・おしりの周りの毛が汚れている・できものができている
    よだれが出ている・歯のかみ合わせが悪い(不正咬合)・歯がななめになっている
    後ろ足
    毛が汚れている・毛玉ができている・脱毛がある
    臭腺のあたりが汚れている・毛がカピカピしている

    POINT 何か異常を見つけた時は獣医さんに相談しましょう!

    うさぎの爪切り

    爪切りの基本
  • ・爪は定期的(1ヶ月に1回)に少しずつでよいので切りましょう。爪の伸びすぎはケガの原因にもなります。
  • ・爪には血管が通っているため、切りすぎると出血することがあります。血管の手前まで切りましょう。最初は難しいため、お店や動物病院で教えてもらうのがおすすめです。
  • ・黒い爪のコは血管が見づらいので、ペンライトで爪を照らすと、血管の位置が見やすくなります。
  • ・爪切りを嫌がるコは、普段過ごしているテリトリー以外の場所で爪切りを行うのがおすすめです。
  • ・一日に全ての足を切ろうとせず、前足だけ・後ろ足だけと分けてもよいので短時間で終わらせましょう。
  • 爪切りの道具
  • ペンライト・・爪が黒いうさぎの血管を見るのに使います
  • 爪切り・・ハサミ型(上)とギロチン型(下)があります。自分が使いやすい方を選びましょう
  • やすり・・切り口がそのままだと痛い時にはやすりを使って面取り(とがっているところをなくす)をしましょう
  • 基本爪の押さえ方
  • ・毛をかき分けて爪を出し、光にすかせるなどして、血管の位置を確認します。爪がグラつかないように指の根元をしっかり押さえましょう。
  • 前足
  • そのままの状態から、爪切りで白い部分のみをカットします。
  • 後ろ足
  • うさぎを仰向けにします。飼い主の体と腕の間にすっぽりとうさぎがはまるようにすると安定して切れます。仰向けが難しい場合は無理をせず、前足を切る時と同じ体勢で足を少し外側に出して切るのがおすすめです。
  • 黒い爪
  • ペンライトを爪にあててよく見ると、爪の色がグラデーションになっているのがわかります。血管に気をつけて、少しずつ切りましょう。
  • 出血したら
  • 爪を切りすぎて出血してしまった時は、慌てずに爪の出血した切り口を自分の指で押さえましょう。しばらくすると止まります。
  • POINT 足の毛が長くて爪が見にくいコはグルーミングスプレーで濡らすとやりやすい!
    POINT 爪切りが終わったらごほうび(好物)をあげて、爪切りに慣れさせよう!

    うさぎのグルーミング

    グルーミングの基本
    うさぎの毛
    グルーミングの道具
  • 1スリッカーブラシ
  • 2小動物専用ブラシ(豚毛)
  • 3ラバースリッカーブラシ
  • 4デリケートコーム
  • 5両目グシ(長毛種用)
  • 6グルーミングスプレー
  • グルーミングの方法〈短毛種の場合〉
  • ①グルーミングスプレーをかけます。うさぎに直接かける場合は、顔にかからないように手でうさぎの顔を覆いながら全体にスプレーしましょう。両手に直接スプレーするのもOK
  • ②指を毛の中に入れるように、毛を逆さにかき分けながら抜け毛をとっていきます。抜けた毛はおしり周りにたまりやすいのでおしりを重点的にやってあげるとよい
  • ③①、②を何度か繰り返すと手に毛がついてきます。手についた毛は手をこすり合わせるだけで簡単に取ることができます(ハンドグルーミング)
  • ④ハンドグルーミングに慣れたら、スリッカーブラシを使っておしりの方から毛をかき上げて中にたまっている毛をかきだしましょう
  • ⑤ラバーブラシを使って浮いた毛を取り除いたら豚毛のブラシを使って、毛を乾かしつつマッサージをして仕上げましょう。おしりから首までできたらうさぎの向きを変えて反対側も
  • ⑥首周りや顔のグルーミングは嫌がるコもいるので、頭に毛が多いコは豚毛のブラシを使って整えておげましょう
  • POINT 慣れていないうちは基本のハンドグルーミングから!

    POINT 毛が乾いたらスプレーをかける。毛がまとまりやすくなり、静電気防止にも!

    グルーミングの頻度

    知っておきたいうさぎがかかりやすい病気

    case1 食欲がなく、ウンチが出ていない?

    『胃腸うっ滞』
    毎日同じように食べていた牧草やフードの減りが少なくなっていたり、ウンチが小さくなってきていたら要注意です。
    うっ滞は、消化器の動きが衰え、食べ物が胃や腸にたまってしまう病気。胃腸や盲腸にガスがたまりおなかが張って、食事が出来なくなるばかりでなく、肝臓にも悪い影響を与え、処置が遅れると命に関わる事もあります。
    胃腸の動きを促す薬を投与するのが一般的です。脱水も進むため、ハイポトニック飲料で水分の補給や、野菜や果物のピューレ、強制給餌用のフードを与えます。
    繊維質の少ない不適切なフードや、パンなど人間の食べ物は、消化器の動きを悪くしてガスの異常発生を招きます。普段から繊維質の多い牧草を充分に与え、でんぷん質や糖類の多いフードを避けて、適度な運動をさせるようにしましょう。

    *不ぞろいで小さくなるウンチ
    *うっ滞のうさぎ

    case2 お尻の周りが汚れている。下痢?

    『下痢、軟便』
    うさぎにとって最も恐ろしいのは下痢かもしれません。いつもと違って丸いウンチの形が崩れていたり、においも違ったり、さらに水のようになると一刻も早く病院に連れて行かなければなりません。
    下痢は、病気の名前ではなく症状を言います。その原因は、さまざまです。フードの繊維不足や高タンパク、でんぷん質の多い食物の摂取は、下痢を起こしやすくします。
    環境や気温の変化は、大きなストレスになり、ストレスも下痢の引き金になります。そして、コクシジウムなどの寄生虫による下痢も深刻です。特に年齢の低い仔うさぎは、粘液性腸炎など重篤な状況になることもあります。
    うさぎの薬に含まれる抗生物質も、腸内細菌を減らし悪玉菌を増殖させて、下痢になる事があります。下痢の予防には、環境や温度によるストレスがないようにする事と繊維質の多い牧草、フードを与え、免疫力を高めるようにしましょう。

    case3 くしゃみ連発白い鼻水が出た

    『スナッフル』
    うさぎが生理的にくしゃみをする事は、あまりありません。牧草やフードの粉を吸い込んだ時や水を飲んでむせた時などにはたまにくしゃみをする事がありますが、鼻水が出て鼻を汚す事はありません。スナッフルは、パスツレラ菌などいろいろな細菌によって発症します。粘性のある鼻水が出ると前足の内側が汚れます。くしゃみをしていなくても普段から前足の内側を確認する事で軽い症状の時に気がつく事が出来ます。
    スナッフルは、ひどくなるとくしゃみの連続やグズグズと鼻が詰まった音を出したり、白や黄色っぽい色の粘性のある鼻水が鼻の周りを汚していたりします。
    このような重症になると結膜炎で涙目になる事もあります。慢性化しないように、早めに治療する事が大切です。また、多頭飼いの場合は感染しないように、病気のうさぎは別の部屋に移しましょう。

    *病的下痢便
    *軟便で肛門付近が汚れているうさぎ
    *前足の内側が汚れる
    *鼻水が出る

    case4 歯が伸びて食べにくそうにしている

    『不正咬合』
    歯の噛み合わせが正常でない状態を、不5正咬合といいます。うさぎの歯は、常生歯といって一生伸び続けます。ですから、噛み合わせが悪いと歯をすり減らせることが出来ず、不正咬合になってしまいます。不正咬合には、人の前歯にあたる切歯に起きる場合と、奥歯の臼歯に起こる場合があります。その原因は、早期に起こる遺伝によるもの、牧草中心でない不適切な食事、顔を何かにぶつけて歯根を痛めてしまった事などが原因になったり、ケージをかじりすぎたりして歯が曲がってしまった事によって、起こる事もあります。
    軽度の場合は、伸びた歯を削って治る事もありますが、多くの場合、発見が遅くすでに伸びてしまっている事が多いです。
    病院で処置をしてもらいますが、噛み合わせが治る事はまれで、定期的に歯をカットする必要があります。不正咬合で伸びた歯が、口の中を傷つけ、膿瘍(のうよう)になってしまう事もあります。

    *下顎切歯が伸びたうさぎ

    case5 突然首が曲がっては立っていられない

    しゃけい『斜頸』
    斜頸は、首を傾げるように曲げた状態が起こる症状を言います。初期には眼振(瞳が揺れる)が見られ、首が曲がった状態がひどくなると、『ローリング』といって、体をまっすぐな状態に出来ず、転倒してもがくようにぐるぐると回ってしまいます。
    こうなると自分では体を立て直せず、パニックになって体をぶつけケガをする事もあります。クッション材を敷いたせまいスペースにおいてあげるとよいでしょう。
    また、眼振がひどくなると、船酔いのように気持ち悪くなるのか食欲もなくなり、ローリングするようになると、食べる事も困難になります。毎日うさぎをよく観察し、眼振が見られたり、首が曲がっていると気づいたら、すぐに病院に行って治療すると症状が軽減する場合もあります。
    首が曲がった状態でも症状が落ち着くと、そのまま長期にわたり、元気に過ごす場合もあります。

    *闘病中のけまりくん。現在は回復している

    case6 あごの下がふくれてしこり様のものがある

    『膿瘍』
    膿瘍とは、膿みがたまって袋状になったものです。うさぎの場合は、顔に出来ることがよく見られます。
    多くは、臼歯の不正咬合が原因でとがった臼歯の先端が口の中を傷つけ、その傷から細菌感染によって膿瘍を形成してしまいます。
    膿瘍がよくできる場所としては、あごの下や頬、目の裏などで外見から見て異常なふくらみや目の飛び出し等で気づく場合が多いです。膿みを出して洗浄、消毒し抗生物質を投与します。
    一度膿瘍が出来ると完治させるのは、難しく、再発することの多いやっかいな病気です。定期的な健康診断で歯のメンテナンスすることが重要です。もし不正咬合があった場合はすぐに治療してもらいましょう。
    また、柔らかいフードばかりでなく、牧草など歯を使う食事を毎日しっかり食べさせましょう。

    *ほっぺたにできた膿瘍

    case7 最近おしっこが少ない

    『尿石症』
    うさぎの泌尿器系の病気の中でも多い病気です。うさぎのおしっこの量が少なくなったり、反対に頻尿で何度もトイレに行ったり、血尿が出たり、陰部に尿ヤケがあったりした場合は、尿石症が進行している場合があります。うさぎのおしっこには本来多量のカルシウムが含まれています。
    そのためオシッコは、白濁しているのが普通です。しかし、カルシウムがうまく排出されず、汚泥状になったり結石を形成したりすることがあります。このような症状が現れると排尿障害が起こり、急に腎不全を引き起こし尿毒症によって死に至ることもあります。
    普段からカルシウム量の少ないイネ科のチモシーを主食に、適量なペレットと十分に水を飲ませてあげてください。毎日ウォーターボトルの水の減り具合を記録しておくと、変化に早く気づくことができます。ウォーターボトルで上手に水を飲めないうさぎもいるので、その場合は、平らな器等に替えて水を飲めるようにしてあげましょう。

    *結石はレントゲンで白く映る
    *摘出された結石

    case8 足の裏がはげている

    『足底皮膚炎(ソアホック)』
    床に接する足底部が脱毛、炎症、化膿、重度の潰瘍を起こすこともある病気です。『飛節びらん』とも言われます。うさぎの足の裏には犬や猫のように肉球がありません。足裏の毛が、その代わりをしています。足裏の毛は体毛より太く、硬めで足の裏全体をしっかり覆っています。
    しかしこの毛が何らかの原因で失われると、うさぎの薄い皮膚がむき出しになってしまいます。足の裏の皮膚は骨に近く圧迫が続くと、血行不良から皮膚炎になりソアホックへと進んでいきます。ソアホックは、後足に多く発症しますが、前足に起こる場合もあります。
    日頃から爪切りの時に足の裏を見るようにして、足裏の脱毛や皮膚が赤みを帯びて炎症を起こしていないかを確認しましょう。
    もし、脱毛があった場合には、ひどくならないように床材の上に柔らかいクッション状の敷物を敷き、足にかかる負担を軽減させてあげましょう。肥満したうさぎは、より体重が足にかかるためダイエットすることが必要です。また、ソアホックは軽度のうちであれば、治る可能性がより高くなります。

    *四肢共に炎症が見られると、歩行が困難になる

    case9 涙が出ている

    『流涙症』
    うさぎの目頭が、いつも涙でぬれている症状です。この症状は、二つの原因が考えられます。一つは、涙の生産過多が原因です。角膜炎や結膜炎等が原因で涙の量が増え、涙管を通って排出しきれなくなり、目頭から外に流れ出し、毛を濡らしてしまう症状で、治療が必要です。
    もう一つは、涙の排出障害が原因です。涙は通常目頭にある鼻涙管を通って鼻の奥に流れますが、上あごの臼歯の歯根が不正咬合等で伸びてしまったり炎症があったりすると、鼻涙管を圧迫し涙が流れにくくなってしまい、その結果泣いているように目頭をぬらすことになります。
    この場合、動物病院で鼻涙管の洗浄をすることがありますが、歯根に原因がある場合は、改善せず再発を繰り返すことがあります。また、涙による湿性皮膚炎を防ぐために、涙をふいてきれいにしてあげたり、マッサージをしてあげることも大切です。

    case10 太ってきた

    『肥満』
    うさぎの飼い主さんは、食べている姿が可愛いとおやつを与えすぎたり、ペレットの量が多すぎたりして、うさぎを太らせてしまうことがよくあります。気がついた時には、肥満がだいぶ進んでいることがあります。うさぎが肥満しているかどうかは、信頼できる獣医師に診てもらうことが大切です。
    素人判断でダイエットをするのはおすすめできません。
    肥満になると、肛門に顔が付けられないため盲腸糞が食べられず、お尻が汚れたり肝臓や心臓に負担がかかるなど、色々な問題を起こします。ダイエットは、ペレットフードをチモシー主原料のものに替えたり、おやつを減らしたりして、2ヶ月から4ヶ月かけて徐々に体重を減らしていきます。
    ペレットの切り替えも、一気に変えるのではなく、少しずつ変えていくことが大切です。それから、適度な運動をさせたり体重の記録を付けたりすることも重要です。
    理想体型
    肋骨、腰骨
    バランスのとれた体型。薄めの脂肪におおわれているので、ていねいにさわると、骨がわかる。
    体型
    横から見るとおなかが少しへこんでいて、上から見ると腰に適度なくびれがある。

    *ボリュームサイズのうさぎ
    *流涙症のうさぎ

    うさぎが病院にかかる時
    病気を隠すうさぎ

    病気は、不意にやってきます。特にうさぎは、「病気を隠す」と言われるほどで、具合が悪いと気づいた時にはかなり病気や症状が進んだ状態になっている事がよくあります。病気の早期発見治療には、うさぎの食事やトイレ、体や行動をよく観察し、変化を見逃さない事が大切です。
    いつも意識をして見ていると何かいつもと違うという「気付き」がある時があります。そしてそれがあなたのうさぎを救うきっかけになるかもしれません。
    動物病院は、病気になってから行くのではなく、うさぎと暮らすようになったら元気な状態のうさぎを連れて行き、獣医さんに健康チェックをしてもらい、あなたのうさぎのことを知ってもらうことが大切です。
    また、同じ病院で一年に1回から2回の定期的な健康チェックを行うことで年齢とともに変化するうさぎの体調を獣医さんに把握してもらうと、より安心です。
    また動物病院は、健康チェックや何かあったらすぐに行ける自宅の近くの『かかりつけ病院』と、さらにうさぎの診療に特化した『うさぎ専門病院』と言われるような動物病院を2つは見つけておきましょう。うさぎの診療に特化した病院は、うさ飼いさん同志で情報交換したり、うさぎ専門店に相談するとよいでしょう。『かかりつけ病院』で診ることの出来ない病気や重症の場合に対応できるような動物病院が『うさぎ専門病院』です。さらに夜間の急患を受けつけてくれる救急病院も各地にあります。うさぎの受診が可能かをホームページ等で確認しておきましょう。
    うさぎを動物病院に連れて行く時に使う移動用キャリーの用意も忘れてはいけません。また、うさぎがキャリーに慣れるようキャリーの中でおやつをあげたりと普段からキャリーの中に入る練習をしておきましょう。

    病院が行う健康診断の主な項目
  • 口腔内検査
  • 問診・触診
  • 超音波検査
  • レントゲン検査
  • 心電図
  • エコー(超音波)検査
  • 問診・触診・口腔内検査
    獣医さんが、飼い主さんに日ごろのうさぎの様子をヒアリングします。
    検査は体全体や皮膚を触診したり、耳鏡、喉頭鏡などを使って口の中、目、耳を検査します。
    レントゲン検査
    うさぎは検査台の上で全身を伸ばして仰向け、横向きなどにして撮影します。骨疾患、歯牙疾患、心臓や肺の疾患、子宮疾患、膀胱疾患など、視診でできない診断をすることができます。
    血液検査
    採血する部位は耳、前足、後ろ足などで、獣医師がうさぎの状態で判断して行います。臓器などの一般状態を知ることができます。数値に異常が見られる場合、考えられる病気を予測します。
    糞便・尿検査
    健康診断の当日に採取したウンチ、おしっこ(ジッパー袋や保存容器に入れる)のほか、できれば生活記録や動画も持参するとよいでしょう。ウンチは腸内環境や寄生虫の有無、酵母の量など、尿は潜血反応、結晶物、結石、尿たんぱくなどを検査します。
    気になる症状や希望がある場合

    POINT 健康なうちに病院で検診を受け、信頼できる病院を2件見つけておこう

    うさぎが体調不良になったら

    うさぎが体調不良になった時のために準備をしておくことが大切です。まずは、うさぎの診察が出来る動物病院の確保と救急セット、移動用のキャリー、ヒーターや保冷剤、粉末の流動食や冷凍した野菜のピューレ等を用意しておくと安心です。

    給餌の練習をしておこう

    病院に行く前に応急処置が出来るようになっておくと、いざというときに冷静に対処することが出来ます。例えば、シリンジの使い方を知っていれば、食欲不振の時に水分の補給、流動食や冷凍した野菜のビューレ等で強制給餌(積極的な給餌)をしてあげることも出来ます。
    また、落下などで骨折や脱臼の疑いのある場合は、キャリーに入れるようにしておけば、せまいところで動き回ることがないため、悪化するのを防ぐことが出来ます。

    夏場の熱中症の場合もからだを冷やす方法や、保冷剤を冷凍庫に入れておくことで早い初期対応が出来ます。また、体温の低下が見られるときにはうさぎに優しい遠赤外線のヒーターで体を温めてあげたり、寒い中を移動する場合のために使い捨てカイロや小さな毛布を用意してあげておけば安心です。
    うさぎが夜間に病気になることもあります。うさぎの診療が可能な救急病院が近くにないか探しておきましょう。救急病院に行く時には、必ず病院に連絡をしてうさぎの症状やわかる限りの原因を伝え、出来る応急処置の方法を聞き、なるべく早く病院に到着できるようにしましょう。
    日頃からの観察や定期的な健康チェックをしておけば、調子を崩しやすい箇所を知っておくことで獣医師に伝えることができ診療に役立つこともあります。何かあったときに対処するのではなく、普段からいろいろな知識を得て準備をしておきましょう。

    POINT 普段から応急処置の準備を

    救急セット

  • ・ハイポトニック飲料 少し甘味があるので、緊急時も飲んでくれやすい
  • ・スポイト 水分摂取用に。先が丸いのでうさぎがくわえやすい
  • ・シリンジ 2.5mlくらいのものが便利
  • ・介護食(粉末) イースターやOXBOW、うさぎのしっぽの製品がある
  • ・傷薬
  • ・包帯
  • ・消毒薬
  • ・綿棒
  • ・脱脂綿
  • ・ピンセット
  • 積極的な給餌

    自宅でも投薬の必要や食事が取れない時は積極的な給餌が必要となります。最初はやり方を獣医さんに教えてもらうとよいでしょう。

    介護食の作り方
  • (1)袋の分量どおり、器に粉末のフードを入れ、水またはぬるま湯を足しながらかき混ぜる
  • (2)うさぎの状態によって液状の状態か、耳たぶくらいの柔らかさにする
  • (3)液状の場合はシリンジで、耳たぶくらいの場合は丸めて団子状にして与える
  • 健康なおやつ

    野菜

    うさぎが好む野菜は香りが高い野菜が多いようです。飼い主さんと一緒に食べられるのもうれしいですね。ただし、水分の多い野菜を一度にたくさん与えるのは禁物です。1日に20g程度にしましょう。

    セリ

    セリ科 多年草 
    栄養/ビタミンC、Bカロテン、鉄、カルシウムなど
    与え方/水分がやや多いので、トッピング程度に与えると良い。

    パセリ

    セリ科 二年草
    栄養/Bカロテン、ビタミンK、E、B1、B2など
    与え方/カルシウムも含まれるので与えすぎに注意。香りがよいので食欲不振のうさぎに。

    ブロッコリー

    アブラナ科 多年草
    栄養/ビタミンC、K、Eが豊富
    与え方/葉を好むので、お家で栽培するとよい。葉一枚でも量が多いので注意。

    三つ葉

    セリ科 一年草
    栄養/Bカロテン、ビタミンB1.C、カルシウム、カリウム、鉄分など
    与え方/水分がやや多いので、通常の食餌の上からトッピングする程度に与えると良い。

    大根

    アブラナ科 一年草
    栄養/葉:Bカロテン、ビタミンC、カルシウムなど。
    与え方/水分が多く、繊維質が少ないので与えすぎに注意。葉は繊維質が多いので牧草嫌いのうさぎにはよいが、カルシウムが多いので与えすぎに注意。

    にんじん

    セリ科一年草栄養/Bカロテン、ビタミンC・
    Eなど与え方/にんじんの根の部分は炭水化物が多いので、与えすぎには注意。にんじんの葉を好むうさぎは多い。

    水菜

    アブラナ科 一年草
    栄養/ビタミンC、Bカロテン、鉄、カルシウムなど与え方/比較的繊維質も多く、水分も少ないので与えて良いが、カルシウムが多いので与え過ぎには注意が必要。

    小松菜

    アブラナ科 一年草または二年草
    栄養/カルシウム、Bカロテン、ビタミンK・B群・C、カリウム、鉄分が豊富。
    与え方/水分がやや多いので、通常の食餌の上からトッピングする程度に与えると良い。

    バジル

    シソ科 一年草
    栄養/Bカロテン、ビタミンB1・B2・C・E・Kなど
    与え方/繊維質も多く、水分も比較的少ないのでうさぎに適している。腸の動きを活発にするが、与えすぎると軟便になることがあるので注意。

    春菊

    キク科 一年草
    栄養/Bカロテン(ビタミンA)、ビタミンB1、B2、C、カリウム、鉄分など
    与え方/茎には水分が多いので大量に与えない。香りがよいので食欲不振のうさぎに。

    セロリ

    セリ科一年草
    栄養/カリウム、ビタミンC、Bカロテンが豊富
    与え方/茎には水分がやや多いので大量に与えない。

    シソ

    シソ科一年草、栄養/Bカロテン、カルシウム、ビタミンKなど
    与え方/繊維質が多いので、牧草嫌いのコに良い。ビタミンKが多く、与えすぎるとビタミンK過剰症になることがあるので注意。

    うさぎに与えすぎ注意の野菜

    枝豆 かぼちゃの皮 グリーンピース そらまめ とうもろこし さやいんげん さやえんどう
    パプリカ ピーマン
    うさぎが喜んで食べる場合もありますが、含まれる成分が与えすぎ注意の野菜です。

     

    うさぎに与えてはいけない野菜

    アボカド オクラ ごぼう じゃがいも たまねぎ なす にら にんにく ねぎ ほうれん草、
    じゃがいもの葉やねぎなど、毒性成分が含まれている野菜は絶対にあげないようにしましょう。